1このツールについて
完成したマンガのページ画像(P001.jpg など)から、ページの中のコマを1つずつ切り抜いて、順に大きく見せる動画を作るツールです。
TikTok・Instagramのリール・YouTubeショートのような、縦型の動画(既定は 1080×1920)を想定しています。
スマホの小さな画面でも、コマが大きく読めるので、作品の紹介や、更新のお知らせに向いています。
コマを自動で見つける
黒い枠で区切られたコマを、ページ画像から自動で見つけます。コマの位置を、自分で指定する必要はありません
切り替えの動きを選べる
スライド・ズームパンチ・暗転・ページめくりなど8種類から、コマの切り替えと、ページの切り替えを、別々に選べます
台本があれば、もっと自然に
セリフの多いコマは長く映します。台本と、見つけたコマの数が合わないページは、ページ全体を見せるので安心です
コマごとの効果と効果音
決めのコマだけ、集中線・揺れ・ズーム・移動・色味や、効果音を付けられます。基本の動きは一括で、変えたいコマだけ個別に
上下にタイトルと現在地
上に作品名、下に「第一章」やページ番号。表紙には出さない設定もできます
マンガムービーメーカーとの違い
同じ「マンガの動画を作るツール」に、マンガムービーメーカーがあります。 目的が違うので、別のツールにしてあります(操作はほぼ同じなので、迷うことはありません)。
| マンガムービーメーカー | マンガムービーメーカーPro(このツール) | |
|---|---|---|
| 見せ方 | ページを1枚ずつ、紙のようにめくる | ページの中のコマを1つずつ切り抜いて見せる |
| 素材 | マンガの画像、小説のPDF(交互にも並べられます) | マンガの画像(コマの黒枠が必要)。PDFは、ページ全体を見せます |
| 向いている場面 | 小説も混ぜた予告、ページの雰囲気を見せたいとき | マンガを、スマホで読ませたいとき。作品紹介・更新のお知らせ |
| 台本(script.yaml) | 使いません | あれば、セリフの量で秒数を決めます(なくても動きます) |
| コマごとの効果・効果音 | ありません | あります(✨個別タブ) |
このマニュアルの画像について:画面や動画のサンプルには、本物の作品ではなく、架空のサンプルマンガ「ハルとケント」を使っています。
用語
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| コマ | マンガのページの中の、黒い枠で囲まれた1つ1つの絵です。 |
| 切り抜き | コマだけを取り出して、画面の中央に大きく置くことです。 |
| 1枚絵 | コマに分けず、ページ全体を見せるページのことです(表紙・扉絵・コマが1つだけのページ・コマが見つからなかったページ)。 |
| 切り替え | コマからコマ、ページからページへ移るときの動きです(スライドや暗転など)。 |
| カード | タイトルや「つづく…」を出す、文字だけ(または画像だけ)の1枚です。 |
| 台本 | マンガの元になった script.yaml です。セリフとコマの数が書いてあります。 |
| 上下タイトル | 画面の上と下に重ねて出す文字です(上=作品名など、下=章・ページ番号など)。 |
| 余白 | 縦型の画面にマンガを置くと、上下に余りが出ます。その部分のことです(既定は、ページをぼかした背景)。 |
2準備と起動
ふだん使うなら、Pythonを入れなくても動く① 実行ファイル版が簡単です。 ffmpeg(動画を作る部品)も、アプリの中に入っています。
必要なもの
| もの | 用途 | ① 実行ファイル版 | ② ソースから起動 |
|---|---|---|---|
| ffmpeg | 動画の書き出しと、音の合成(必須) | 同梱済み(別途インストール不要) | 別途インストール:brew install ffmpeg |
| Pythonと、ライブラリ (Pillow・numpy・OpenCV・PyMuPDF・scipy・fonttools・PyYAML) | 画像の処理/コマの検出/PDFの読み込み/縦書き/フォント一覧/台本 | 不要(アプリの中に入っています) | pip install -r requirements.txt |
| パスワード | ライセンス認証(会員のパスワード。毎月変わります) | 初回に入力します | 初回に入力します |
同梱のffmpegについて(Mac版):Intel用のffmpegを同梱しています。Apple SiliconのMacでは、「Rosetta 2」(Appleの変換機能)が入っていれば、そのまま動きます。入っていない場合は、自動で、Homebrewなどで入れたffmpegに切り替わります。
① 実行ファイル版の起動
-
マンガムービーメーカーPro.app(Mac)をダブルクリックします 好きな場所に置いて使えます。Windowsなら、KomaMovie_winフォルダの中のKomaMovie_win.exeです(Windows版は未確認)。 -
初回は、パスワードの入力画面が出ます 入力して 認証 を押します(パスワード認証)。
-
ツールの画面が開きます 以降は、4章 のとおりに使えます。
別のMacで初めて開くとき:「開発元を確認できないため開けません」と出ることがあります(アプリの不具合ではありません)。アプリを右クリック →「開く」→ もう一度「開く」で開けます(2回目以降は、ふつうにダブルクリックで開けます)。
② ソースから起動
- ターミナルで、MangaRAPのフォルダに移動します必要なライブラリは、
pip install -r requirements.txtで入れます(1回だけ)。ffmpegはbrew install ffmpegです。 - 次のコマンドを実行します
python3 koma_gui.py
パスワード認証のあと、画面が開きます。
パスワード認証
メンバーシップ「ミトマの実験室」の会員用の、毎月変わる6桁のパスワードで開きます。このツールは研究員(980円)プラン用です。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 月次パスワード | 毎月変わる6桁のパスワードです。入力すると、その月のあいだは入力なしで起動できます。月が変わると、新しいパスワードが要ります。月の最初の5日間は、先月のパスワードも使えます(配布に時間がかかっても、止まらないための猶予です)。 |
| プランの違い | 見習い研究員(500円)用のパスワードでは、このツールは開きません(「研究員以上のプラン用です」と表示されます)。研究員用のパスワードなら、見習い研究員用のツール(マンガムービーメーカーなど)も開きます。 |
| インターネット | 今が何月かを、インターネットで確認します。接続が必要です(つながらないと「通信エラー」になります)。 |
| 記録の場所 | ~/Library/Application Support/MangaAnimatorPro/ の中の、このツール専用のファイル(sys_license_km.dat)です。他のツールとは別々なので、ツールごとに、初回に1回ずつ入力が要ります。 |
前回入力した内容(フォルダ・秒数・カードの文字・上下タイトルなど)は、次回の起動時に自動で復元されます。ただし保存先(出力先)だけは、覚えません(前回の動画を上書きしないためです)。設定は、ソースから起動したときは koma_gui.json、実行ファイル版では ~/Library/Application Support/MangaAnimatorPro/koma_settings.json に保存されます。
3画面の見かた
| 場所 | 説明 |
|---|---|
| タブ(左上) | 設定を7つに分けています。📁素材 🎞切替 ✨個別 🎬カード 🔤上下 🔊音 ⚙出力(選んでいるタブは、少し大きく見えます) |
| 設定エリア(左) | 選んだタブの設定が出ます。選ぶ項目は、ボタン式(選ばれているものが朱色)と、丸いスイッチで操作します。長いタブは、縦にスクロールできます。 |
| サマリー(右上) | 「約29秒」「10枚・コマで見せる8ページ・25場面」のように、できあがる動画の長さが、設定を変えるたびに自動で更新されます。警告(⚠)もここに出ます。 |
| プレビュー(右) | 切り替えと効果を、実際の見た目で確認できます。数コマ分を続けて見ることもできます(7章)。 |
| 再生バー(右下) | ▶ 再生 で、実際の速さで動かせます。その上の「場面の帯」で、見ている場所が分かります。◀ ▶ で前後の場面へ飛べます。 |
| 下のボタン | 🎬 動画を作る / ■ 中止 / 📂 保存先を開く。進み具合は、その上のバーに出ます。 |
窓の大きさは自由に変えられます(最小は 幅1200 × 高さ780)。プレビューは、窓の高さに合わせて大きくなります。
4はじめの1本
いちばん簡単な、マンガのフォルダから動画を作る手順です。所要時間は、ほんの数分です。
-
📁素材 タブで、画像フォルダを選びます 「画像フォルダ」のスイッチがONのまま、参照… でマンガのフォルダ(
P001.jpgなどが入っている所)を選びます。「10枚の画像が見つかりました」と出れば成功です。 -
🎞切替 タブを開きます 一番上の「台本」に、
script.yamlが自動で入っていれば、そのままで構いません(見つからなければ、スイッチをOFFにして先へ進めます)。 -
長さを決めます 「1コマあたり 1.0秒」のままで構いません。「全体で◯秒に収める」を選ぶと、全体の長さから、自動で計算します。
-
切り替えの動きを選びます 最初は、「コマ → コマ」=スライド、「ページ → ページ」=暗転のままで構いません。
-
プレビューで確認します 右の一覧から切り替えを選び、スライダーを動かすと、動きが見えます(7章)。
-
🎬 動画を作る を押します 進み具合がバーに出ます。終わると「完了!」と出るので、📂 保存先を開く で動画を確認します。
ここまでで、1本できあがります。カード・上下タイトル・音は、あとから好みで足せます(6章)。
5コマの見つけかたと台本
このツールの特徴は、コマを自動で見つけることです。ページ画像の、白い余白と黒い枠を手がかりにします。 コマの位置を、自分で指定する必要はありません。
見つからない・合わないときは、ページ全体を見せます
| 状態 | 動き |
|---|---|
| コマが1つしか見つからない | 表紙・扉絵・1枚絵のページ。コマに分けず、ページ全体をゆっくり大きくします。 |
| コマが多すぎる(10個以上) | 検出がうまくいっていない可能性が高いので、ページ全体を見せます。 |
| 台本のコマ数と違う | 台本を使う設定のとき、台本のコマ数と、見つけたコマの数が違うページは、ページ全体を見せます(ずれたコマに寄ってしまう失敗を防ぎます)。 |
| PDFのページ | コマを探さず、ページ全体を見せます。 |
台本(script.yaml)は、なくても動きます。台本があると、①コマの数の検算、②セリフの量で秒数を決める、の2つが使えます。画像フォルダ・その1つ上・その2つ上にある script.yaml は、自動で探して入ります。
P005a.jpg のように、番号のあとに英字を付けた差し込みページ(扉絵など)は、台本とは対応させません(台本の5ページ目と取り違えないためです)。
6各タブの説明
📁素材
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 画像フォルダ | マンガのページが入ったフォルダです。P001.jpg のような名前の画像だけが対象です(P005a.jpg で、扉絵などの差し込みもできます)。 |
| 小説などのPDFです。コマ検出はせず、1ページずつ全体を見せます。 | |
| 両方ON | 画像とPDFから、同じ枚数ずつ交互に選びます。 |
| 使うページ | 「全部」か、「指定した枚数だけ」。枚数を指定したときは、「指定ページから連続」か「ランダム」。ランダムのときは、先頭ページを必ず入れるかと、乱数の種(同じ数字なら、同じ選び方)も決められます。 |
🎞切替
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 台本 | スイッチで使う/使わないを決めます。ファイルは 選ぶ… で変えられます。「台本あり」の横に、ページ全体を見せるページの数が出ます。 |
| 1コマあたり | 1コマを見せる基本の秒数です(既定1.0秒)。台本を使うと、セリフ1文字につき0.03秒ずつ、最大2秒まで、そのコマが長くなります。 |
| 全体で◯秒に収める | 全体の秒数を決めると、コマの長さの比を保ったまま、全体を伸び縮みさせます(15秒・30秒・60秒・90秒のボタンあり)。 |
| 1枚絵(扉絵など) | 表紙・扉絵のようにセリフがなく、すぐ終わってしまうページは、基本秒数 × 係数の長さにします(既定は2倍=2.0秒)。右の「= ◯秒」で、結果が分かります。その横の「拡大」は、ページ全体をゆっくり寄せる量です(既定15%)。 |
| コマの大きさ | 最初の縦=コマの最初の高さを、画面の高さの何%までにするか(既定80%)。 |
| 全コマにズーム | スイッチがONのとき、全部のコマが、止まっている間に、右の数字(既定15%)だけ、ゆっくり大きくなります。縦長のコマは、80%から約92%へ。横長のコマは、幅いっぱいから始まって、縁が少し画面の外に出ます。 OFFにすると、全コマのズームは止まり、✨個別で「ズームイン/アウト」を選んだコマだけが動きます。 |
| コマ → コマ/ページ → ページ | 切り替えの動きを選びます(下の表)。「コマと同じ」をONにすると、ページの切り替えも、コマと同じ動きになります。 |
| 長さ/ページの向き | 切り替えにかける秒数(既定0.35秒)。ページの向きは、右開き(マンガ)なら、スライドで次のページが左から来ます。 |
| 動き | 見え方 |
|---|---|
| スライド | 次のコマが、読む向きに滑り込みます(次のコマが下にあれば、下から)。 |
| ズームパンチ | 次のコマが、少し大きい状態から、勢いよく収まります。 |
| クロスフェード | ふわっと、重なるように切り替わります。 |
| 暗転 | 一瞬、黒を挟みます。場面が変わる感じが強く出ます。 |
| フラッシュ | 一瞬、白を挟みます。 |
| コマが開く | 次のコマが、中央の小さな枠から広がります。 |
| ページめくり | 前の絵を、紙のようにめくって、次の絵を見せます(マンガムービーメーカーと同じ曲面のめくり)。コマにも、コマに分けないページにも、カードにも使えます。長さは、下の「長さ」で決まります(めくりを見せたいときは、0.6〜1秒に延ばしてください)。向きは「ページの向き」に従います(右開きなら、右からめくれます)。 |
| カット | パッと切り替わります。 |
✨個別(コマごとの次への切替・効果・効果音)
基本の動きは、🎞切替 タブで全部のコマに決めます。決めのコマだけ、動きを変えたいときに、このタブを使います。 1つ1つ全部を決める必要はありません。設定したコマだけが変わり、空欄のコマは、基本の動きのままです。
「切り替え」と「効果」の違い:
効果=そのコマを見せている間、そのコマに掛かるもの(集中線・揺れ・ズーム・移動・色味)。
次への切替=そのコマから、次のコマ(次の場面)へ移るときの動き(スライド・ズームパンチ・暗転・ページめくりなど)。
つまり1行は、「効果 → 次への切替」の順に、時間どおりに並んでいます。2つは別々に選べます。例えば、「集中線を掛けて、そのあとズームパンチで次へ」のように組み合わせられます。
※設定の行は、移った先ではなく、移る前のコマです。「P001 コマ2」の次への切替は、コマ2からコマ3へ移る動きです。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 一覧 | 使うコマが、動画の順に、全部同じ高さで並びます。コマに分けない表紙などは「ページ全体」として1行、冒頭・ラストのカードは🎴の行になります。右に、設定した内容(次へ・効果・音)が出ます。 行を選ぶと、右のプレビューに、そのコマが落ち着いた絵が出ます(切り替えの途中ではありません)。プレビューの上のセレクタ(「A → B」)を選ぶと、一覧のAの行が選ばれます。 |
| ☑/☐(動画に入れる) | 行頭の☑は、動画に入れる、☐は、動画から外す印です。チェックボックスを押す、または右の「動画に入れる」スイッチ・スペースキーで、入れ替えます。 外した行は、薄い灰色で表示されます。設定した内容(切替・効果・音)は消えず、そのまま薄く表示されるので、入れ直す前に、内容を確かめられます(右の欄にも、薄く出ます)。 外すと、残ったものが、そのままつながります。コマを外すと、前後のコマ同士が「コマ → コマ」の動きでつながります(次のコマの位置に合わせて、スライドの向きも計算し直されます)。ページ全体の行を外すと、前後のページ同士の間に「ページ → ページ」の切り替えが入ります。どちらも、全体の秒数が計算し直されます。そのページのコマを全部外すと、そのページごと抜けます。 |
| 次への切替 | 「基本の動きに従う」か、8種類の切り替えのどれかです。このコマから次の場面へ移るときだけ、この動きになります。最後の場面(ラストカードを使わないときの最後のコマ)は、次が無いので使われません。 |
| 効果 | なし/揺れ/フラッシュ/モノクロ/セピア/夕暮れ/夜風/ネガ反転/ズームイン/ズームアウト/移動/集中線(下の表)。1つの行に、効果は1つです。コマに分けないページと、カードにも掛けられます。 |
| 強さ(%) | 効果の強さです。ズームは「拡大の量」、移動は「動く量」、集中線は「線の本数」を表します(下の表)。 |
| 色 | フラッシュの色(白・赤・黄)と、集中線の色(黒・白など)です。 |
| 移動の向き | 効果が「移動」のときの向きです(上→下/下→上/左→右/右→左/右上→左下/左上→右下)。 |
| 効果音 | このコマだけの効果音のファイルです(mp3・wav・m4a・aac・flac・ogg)。♪聴く で試し聴きできます。外す で取り消します。 |
| 音量 | 効果音の音量です(0〜300%・既定100%)。 |
| 鳴らす | 移り終わり(既定)=そのコマへ移り終わって、効果が始まる瞬間に鳴ります。コマの頭=そのコマへ入る動きと同時に鳴ります。カットのコマでは、どちらも同じ瞬間です。 |
| コマの終わりで止める | ONなら、そのコマの終わりで、短くフェードアウトして止まります(次のコマの音と混ざりません)。OFFなら、素材の最後(最大4秒)まで鳴ります。 |
| 全再生 | ONなら、音が終わるまで、そのコマを見せ続けます(コマの秒数が、音の長さに合わせて自動で延びます。音のあと0.25秒の間を置いて、次へ移ります)。音は途中で切れず、最後まで鳴ります(最大120秒)。セリフやナレーションの音声ファイルを、コマごとに入れるときに使います(9章)。「コマの終わりで止める」は、全再生のときは働きません。 ※「全体で◯秒」と決めているときは、延びたぶんだけ動画が長くなります。 |
| 基本の動きに戻す | 選んでいる行の個別の設定(次への切替・効果・効果音)を、全部消します。 |
| 同じページの全コマに | 今の設定を、同じページの全部のコマに入れます(外している行には入れません)。 |
効果の種類
| 効果 | 見え方 | 強さの意味 |
|---|---|---|
| 揺れ | コマが小さく震えます(地震・衝撃・動揺のシーンに)。縁が見えないよう、少し拡大して揺らします。 | 揺れの大きさ(100%=画面の幅の約1.2%) |
| フラッシュ | コマの頭で、パッと光って消えます(白・赤・黄)。 | 光の強さ |
| モノクロ/セピア/夕暮れ/夜風/ネガ反転 | 色味を変えます(回想・夕方・夜・衝撃など)。 | 色味の濃さ(100%で完全に変わります) |
| ズームイン/ズームアウト | そのコマを、ゆっくり寄せる/引きます。全コマのズームの代わりになります。 | 拡大の量(初期値30%) |
| 移動 | コマの大きさはそのまま、中心から指定の量だけ行き来します(始まり=中心から−量、終わり=+量)。画面の外へはみ出しても構いません。 | 動く量(初期値10%。横は画面の幅、縦は画面の高さが基準) |
| 集中線 | マンガの「決め」の効果線です。中央を空けて、外へ向かって伸びる線を重ねます。線は、手描きのアニメのように、少しずつ描き直されます。 | 線の本数(100%で約80本) |
使い方の流れ
- 一覧で、動きを変えたいコマを選びます右のプレビューが、そのコマの手前から、続けて動きます。
- 効果・次への切替・効果音を選びます選んだ瞬間に、一覧とプレビューへ反映されます。決めのコマなら、効果を「集中線」、次への切替を「ズームパンチ」にします。
- プレビューで確かめます切り替わり終わってから効果が始まります(7章)。効果音は、プレビューでは鳴りません(動画には入ります)。
コマの数が変わったページは、そのページの個別の設定が消えます。台本を使う/使わないを切り替えたり、画像を差し替えたりして、見つかるコマの数が変わると、設定が別のコマにずれてしまうためです。他のページの設定は残ります。設定は、終了するときに保存され、次回も残ります。
🔊音 タブの「切り替えの効果音」との違い:音タブのものは、全部の切り替えに同じ音を鳴らします。こちらは、選んだ行だけの音です。両方入れると、重なって鳴ります。
🎬カード
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 冒頭カード | 動画の最初にタイトルを出します。「文字」「画像」「動画」から選びます。表示の秒数も決められます(動画は、その動画の長さです)。 |
| ラストカード | 動画の最後に「つづく…」などを出します。使い方は、冒頭カードと同じです。 |
| 文字の入力欄 | 2行ぶんの高さです。長いときは、右のスクロールバーで動かせます。表示の秒数は、「文字/画像/動画」ボタンのすぐ右にあります。 |
| QRコード | 文字のカードで、入力欄の下の「QRコード」欄にURLを入れると、文章の下に、そのURLのQRコードが置かれます(空なら置きません)。SNSの動画は画面をタップしてもリンクに飛べないので、見た人が、スマホで読み取って飛ぶための入り口になります。文章は、カードの上の約3分の2に収まります。QRコードは、白い地に黒で、背景の色を変えても読み取れます。冒頭・ラストで、別のURLを入れられます。 |
| 動画のカード | 「動画」を選んで、動画ファイル(mp4・mov・webm など)を指定すると、できあがった動画の前(冒頭)/後ろ(ラスト)に、その動画がつながります。大きさ・コマ数はこちらの指定に合わせます(縦横の比は変えず、余った所は黒)。スマホの枠がONなら、枠の中の画面に入ります。音のある動画は、その音も入り、音の無い動画には無音がつきます。 ※プレビューと、個別タブの一覧には出ません。最初のページとの間は、切り替えの動きなしで、そのままつながります。 |
| 文字カードの文字 | 文字のカードに使う、フォント・向き(横書き/縦書き)・大きさ(自動/指定)・背景色(黒・濃紺・白)です。選んだフォントにない文字があると、警告が出ます。 |
🔤上下(上下タイトル)
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 上のタイトル | 画面の上に、作品名などを出します。文字を入れる欄に書きます(Enterで改行)。 |
| 下のタイトル | 画面の下に、章の名前やページ番号を出します。 📖 章を自動で入れる:台本や画像フォルダの近くにある pacing_plan.json(なければ chapters.json)から、章の開始ページと名前を自動で入れます(名前は「第一章」のように、最初の空白までに短くします)。ページ番号も出す:「12 / 128」のように、ページ番号を添えます(全体のページ数は、フォルダにある一番大きい番号です)。 |
| 手で書くとき | 1行に「ページ番号 文字」です。例:12 第1章=12ページから「第1章」を出す。番号を付けずに書くと、全ページに同じ文字を出します。 |
| フォント・大きさ・位置・横位置・色・縁取り | 大きさと位置は、画面の高さに対する%です(位置は、上端/下端からの距離)。縁取りは、背景が明るくても暗くても読めるようにします。 |
| 先頭の◯ページには出さない | 表紙などに、タイトルを重ねたくないときに使います。表紙の1ページだけなら 1、表紙と扉絵の2ページなら 2、0なら出します(動画に使うページの先頭から数えます)。上と下で、別々に決められます。 |
カードには、上下タイトルを出しません。カードとの切り替え中は、文字がカードに重ならないように、ページ側の文字だけが、薄く現れたり、薄く消えたりします。
🔊音
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| BGM | 音楽のファイルを選びます。曲が短ければ繰り返し、動画の長さで切ります。音量(既定80%)と、最後のフェードアウトの秒数(既定1.5秒)を決められます。 |
| 切り替えの効果音 | 「シュッ」などの短い音の素材を選ぶと、コマやページが切り替わる瞬間に鳴ります。音量も決められます。 |
⚙出力
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| サイズ | 縦型 1080×1920(SNS)/縦型 720×1280(軽い)/正方形 1080×1080/横型 1920×1080。 |
| fps | 1秒あたりのコマ数です(既定30)。 |
| 余白 | 縦型の画面にマンガを置いたときの、上下の余りの背景です。ぼかし(ページを拡大してぼかしたもの)/黒/白。 |
| スマホの枠 | スイッチをONにすると、スマホをイメージした枠の中に、動画を描きます。動画全体の大きさは、サイズの設定のままです(枠も含めて、1080×1920など)。枠はできるだけ細くしてあるので、中の画面は、1080×1920なら約 984×1704 です。OFFなら、これまでどおりです。 |
| 枠の外 | スマホの枠の外側の色です。白/黒。 |
| 保存先 | 空欄なら、素材と同じ場所に koma_日時.mp4 で保存します。 |
7プレビューの使いかた
右側の枠で、動画を作る前に、切り替えと効果の様子を確かめられます。数コマ分を続けて、実際の速さで見ることもできます。
-
見たい場所と、続けて見る場面の数を選びます 左の一覧は「P001 コマ1 → P001 コマ2」のように、どの切り替えから見るかを選びます(このセレクタを選ぶと、✨個別 の一覧の、その切り替え元(A → B の A)の行も選ばれます。逆に、一覧でコマを選ぶと、そのコマが落ち着いた絵で出ます)。右の一覧は、1場面/3場面/5場面/全部(最初から)です。選んだ切り替えの手前のコマの頭(長いコマは4秒前)から、その場面数だけが、続けて見られます。
-
▶ 再生 を押します 動画と同じ速さで動きます。範囲の終わりで止まります。絵の用意が間に合わないときは、コマを飛ばして、時間を守ります。
-
場面の帯で、場所を確かめます スライダーの上に並ぶ帯は、場面を長さに比例して並べたものです。赤が今いる場面、黄色が個別の設定がある場面です。帯をクリックすると、その場面の頭へ飛びます。
-
細かく動かします ◀ ▶ ボタンで、前/次の場面の頭へ。スライダーは、1コマ単位で動きます。キーボードの ← → でも、1コマずつ動かせます(入力欄にカーソルがあるときは、効きません)。
-
設定を変えて、見比べます 動きの種類・長さ・コマの大きさ・上下タイトル・個別の効果を変えると、すぐにプレビューに反映されます。
効果は、切り替えが終わってから始まります
個別の効果を付けたコマは、先に切り替え、そのあとで効果の順に見えます。下は、同じコマの「切り替えの最中」と「切り替わったあと」です(ズームパンチ+集中線)。
初めてフォルダを選んだときは、「コマを調べています…」と出て、少し待ちます(ページの数に比例します。2回目からは、すぐに表示されます)。
プレビューでは、音(BGM・効果音)は鳴りません。動画には入ります。
8動画を作る
-
🎬 動画を作る を押します 警告があるときは、確認のメッセージが出ます(「このまま作りますか?」)。
-
進み具合を見ます 下のバーと「◯/◯ コマ P001 コマ1(3/25)」のような表示で、進み具合が分かります。途中でやめるときは ■ 中止(途中までの動画は残りません)。
-
完了したら確認します 「完了!」と出たら、📂 保存先を開く で動画を確認します。
かかる時間の目安:1080×1920で、動画の長さの約3分の1です(30秒の動画なら、約10秒。作者のMacでの実測です)。サイズを 720×1280 にすると、さらに約半分で作れます。パソコンによって、時間は変わります。
9使い方の例
① 30秒の予告を作る
-
🎞切替:「全体で 30 秒に収める」 15・30・60・90秒のボタンでも選べます。
-
🔤上下:上のタイトルに作品名 下は「章を自動で入れる」。
-
🔊音:BGMを選ぶ 効果音を入れると、切り替えが引き締まります。
② 表紙には作品名を重ねたくない
🔤上下 の上のタイトルで、「先頭の 1 ページには出さない」にします。表紙のあとの扉絵も避けたいときは 2 にします。
③ 扉絵や表紙を、ゆっくり見せたい
🎞切替 の「1枚絵(扉絵など)」の係数を、2 から 3 や 4 に上げます。右の「= ◯秒」で、秒数が分かります。
④ コマの切り替えも、ページの切り替えも、同じ動きにしたい
🎞切替 の「ページ → ページ」の横の、「コマと同じ」のスイッチをONにします。
⑤ 吹き出しの端が切れてしまう
横長のコマは、拡大すると縁が画面の外に出ます。🎞切替 の「コマの大きさ」のズームを、15% から 10% や 5% に下げます(0なら、拡大しません)。
⑥ スマホの画面のように見せたい
⚙出力 の「スマホの枠」のスイッチをONにします。動画全体の大きさは変わらず、枠の中で、動画が動きます。枠の外の色は、白か黒を選びます。
⑦ 決めのコマに、集中線と効果音を付ける
✨個別 の一覧で決めのコマを選び、切り替えを「ズームパンチ」、効果を「集中線」にします。効果音のファイル(「ドーン」など)を選ぶと、切り替わった瞬間に鳴ります。プレビューで、切り替え → 集中線の順を確かめます。
⑪ セリフやナレーションの音声を、コマごとに入れる
セリフを読み上げた音声ファイル(mp3・wav など)を用意すれば、音声が終わるまで、そのコマを見せる動画が作れます。
- コマごと(または、ページごと)の音声ファイルを用意しますどんな方法で作った音声でも構いません。
- ✨個別で、コマを選び、効果音の欄に、そのコマの音声ファイルを入れます「全再生」をONにします。鳴らすタイミングは、「移り終わり」(そのコマに移り終わってから)が自然です。
- プレビューの一覧で、コマが音声の長さに延びたことを確かめます延びたぶんは、動画の長さにも足されます。
ページ全体に1つの音声を入れたいときは、そのページの行(コマに分けないページは「ページ全体」の行)に入れます。音声の一覧からページへ自動で割り付ける機能は、マンガムービーメーカー(ページめくり)にあります(ページめくりの方が、ページ単位で割り付けるのに向いています)。
⑩ 好きなページ・コマだけ入れる
まず、📁素材 の「使うページ」で、だいたいの範囲を決めます(全部/連続/ランダム)。そのあと、✨個別 の一覧で、要らないコマ(またはページ全体の行)の行頭を☐にします。外したものの前後は、そのままつながるので、プレビューで、つなぎ目の切り替えを確かめます。外した行の設定は残るので、☑に戻せば、元どおりです。
⑧ 地震や衝撃のシーンを揺らす
そのコマの効果を揺れにします(強さ100%が標準。大きく揺らしたいときは150〜200%)。モノクロやセピアを選ぶと、回想のシーンになります。
10困ったとき
うまくいかないときは、まず画面の右上に出る警告(⚠)を見てください。原因が書いてあります。
| 症状 | 原因と対処 |
|---|---|
| 下のタイトル(または上のタイトル)が出ない | 画面右上に出る警告を見ます。「ONですが、文字が空です」→文字を書きます。「選んだページのどれにも当たりません」→ページ番号を見直します。「先頭の◯ページには出さない」が、1以上になっていないかも確認します。 |
| 台本を使っているのに、「ページ全体で見せる」が多い | 台本のコマ数と、見つけたコマの数が違うページです。台本のスイッチをOFFにすると、見つけたコマで見せます(OFFのときは、台本との検算をしません)。 |
| コマが見つからない(扉絵以外で) | 枠が薄い・コマが枠をはみ出している・コマ同士がくっついている、などの場合です。そのページは、ページ全体で見せます。 |
| 「コマ1つ・1枚 ◯秒は、速すぎて読めません」 | 0.25秒より短いコマがあります。「1コマあたり」の秒数を増やすか、「全体で◯秒」を長くするか、使うページを減らします。 |
| 「P◯◯ は、コマ数が変わったので個別効果を使いません」 | そのページの、見つかるコマの数が、個別効果を設定したときと変わっています(台本の使う/使わないを変えた、画像を差し替えた、など)。そのページの個別の設定は消えるので、✨個別 で、もう一度設定します。 |
| 「◯◯ の効果音ファイルが見つかりません」 | 個別の効果音に選んだファイルが、移動・削除されています。✨個別 で、選び直すか、外す を押します。 |
| 効果が、切り替えのあいだは出ない | 仕様です。効果は、切り替わり終わってから始まります(7章)。 |
| 外したはずのコマ(ページ)が、動画に入っている | ✨個別 の一覧で、その行が「☐」(薄い灰色)になっているかを見ます。📁素材 の「使うページ」を変えて選び直したときは、ページ名(P003 など)とコマの番号で外しているので、同じ名前のものは、引き続き外れます。 |
| 個別のズームを選んだのに、全部のコマがズームする | 🎞切替 の「全コマにズーム」がONです。OFFにすると、個別でズームを選んだコマだけが動きます。 |
| 縦長のコマが、画面いっぱいにならない | 「コマの大きさ」の「最初の縦」が80%だからです。100%に近づけると、大きくなります(ズームしたとき、はみ出す量が増えます)。 |
| 「ffmpeg が見つかりません」 | 実行ファイル版は、同梱のはずです。ソースから起動しているときは、ターミナルで brew install ffmpeg を実行します。 |
| 「通信エラー」で、起動できない | パスワード認証で、今の月をインターネットで確認します。接続してから、起動し直します(マスターパスワードで永久認証済みなら、不要です)。 |
| 動画が、思ったより長い | サマリーの「約◯秒」を見ます。ページが多いと、長くなります。「全体で◯秒に収める」で、全体の長さを決めます。 |
| 文字カードの文字が、□になる | 選んだフォントにない文字です。別のフォントを選びます(警告が出ます)。 |
11コマンドから使う(上級者向け)
画面を使わずに、ターミナルから動画を作ることもできます。同じ処理を使うので、画面と同じ動画になります。
# 全ページ、台本つきで、全体を60秒に
python3 koma_video.py ~/Manga/Output/Manga_Sample --script ~/Manga/script.yaml --total 60
# 切り替えを選び、上下タイトルをつける
python3 koma_video.py ~/Manga/Output/Manga_Sample --panel-action punch --page-action fade \
--header "ハルとケント" --footer "1=プロローグ,4=第一章,6=第二章" --footer-page
# 12枚だけ、ランダムに。効果音とBGMつき
python3 koma_video.py ~/Manga/Output/Manga_Sample --count 12 --random --seed 1 \
--bgm ~/Music/BGM_サンプル.mp3 --sfx ~/Sounds/シュッ.wav
個別効果(コマごとの切り替え・効果・効果音)は、画面から設定します(コマンドでは指定できません)。コマンドでは、基本の動きだけを指定します。
| 指定 | 意味 |
|---|---|
フォルダ/--pdf ファイル | 素材。両方指定すると、交互に選びます。 |
--count N/--random/--start N/--seed N | 使うページ(枚数・ランダム・開始ページ・乱数の種) |
--script ファイル | 台本 script.yaml(コマ数の検算と、セリフ量で秒数) |
--panel-sec 秒/--page-factor 係数/--total 秒 | 1コマの基本秒数/1枚絵の係数/全体の秒数 |
--panel-action/--page-action/--trans-sec 秒/--ltr | 切り替え(slide・punch・fade・dip_black・dip_white・open・cut)と長さ。左開きは --ltr |
--panel-zoom %/--panel-max-h %/--zoom % | コマのズーム/コマの最初の高さの上限/1枚絵のズーム |
--header 文字/--footer "ページ=文字,…"/--footer-page | 上のタイトル(\nで改行)/下のタイトル/ページ番号を添える |
--size 1080x1920/--fps 30/--bg blur | サイズ/fps/余白(blur・black・white) |
--bgm/--volume/--fade/--sfx/--sfx-volume | BGM・音量・フェードアウト/効果音・音量 |
--skip P003,P005a | 動画に入れないページ(使うページを選んだあとに、外します)。画面で、ページ全体の行を☐にするのと同じです |
--out ファイル | 保存先(省略すると、素材と同じ場所) |
12補足
ファイルの構成
| ファイル | 役割 |
|---|---|
koma_gui.py | 画面(起動するのは、これです) |
koma_video.py | 時間の計算・動画の書き出し・上下タイトル(コマンドからも使えます) |
koma_tour.py | コマの自動検出・台本と章の読み込み |
koma_engine.py | コマの切り抜き・切り替えの動き・文字の描画 |
koma_auth.py/member_auth.py/koma_selftest.py | パスワード認証(会員プラン別の月次パスワードは member_auth.py)/実行ファイル版の動作確認用 |
page_flip_*.py | 素材の選び方・PDF・音・見た目の部品(マンガムービーメーカーと共通です) |
KomaMovie_mac.spec/package-koma-mac.command | 実行ファイル版(.app)を作る設定と、配布用のzipにまとめる手順 |
KomaMovie_win.spec/package-koma-win.ps1 | Windows用の設定と手順(Windows機で実行します) |
できないこと・今後の課題
- Windows版は、構成を用意しただけで、Windows機での動作は未確認です。
- 台本の
camera(アップ・引き)は、今のところ使っていません。 - 横長のコマを、縦型の画面で縦いっぱいに大きくすることは、できません(左右を切り落とす形になるため)。
- 音楽のテンポに合わせて、切り替えるタイミングをそろえる機能は、ありません。
ご不明な点や、うまく動かない場合は、表示された文言と、そのときの設定を、そのままお知らせください。